「駅」の見える部屋をリクエスト
昨年(2010年)7月に宿泊したホテル金沢のシングルルームの様子をレポートします。あくまでも1年前の内容ですのでその点お含みの上お読み下さい。
▲金沢駅前の16階建 左はフォーラス金沢、右は金沢都ホテル
昨夏の富山の旅の前進基地として金沢でホテルを物色することに。翌日は朝から富山方面へと出かけるので金沢駅前地区に絞って検討します。その際、真っ先に思いついたのが今回のホテル金沢です。2008年5月のオープン前から工事の様子を見ながら気になっていたホテルであります。このホテルのプロフィールや金沢のホテルに関して能書きを並べると長くなりますので過去記事「ホテル金沢でランチ」、 「古都金沢のホテル事情」 をご覧いただけると幸いです。
当日は夕方に特急サンダーバードで金沢着、その足でチェックインします。
ベテランのフロントクラークに名前を告げると「駅の見えるお部屋をとのことでしたので・・・」と早速リクエスト事項の確認が。予約時に特記事項欄にコメントしておいたとおりです。実は今朝ほど電話で確認した折にも「駅の見えるお部屋で・・・」と確認がありました。些細なことですが、安心感を覚えます。
▲都市型ホテルらしいロビー
今回の利用は正に寝るだけなのでビジネスでもと考えておりましたが、せっかくの旅行でビジネスも味気ないしなあと方針転換。ゆったりとしたロビーに踏み入れるとさすがにビジネスにはないムードを感じます。ただし、ロビーの壁面に並べられた国旗に違和感を覚えます。ホテルが国旗を掲揚するのはプロトコールに基ずいているはずですが、これでは飾り物です。
[今回の宿泊データ] 宿泊時期:2010年7月24日(金)~1泊 予約時期:同年7月7日 予約経路:じゃらんネット 客室タイプ:シングル 料金:6500円(室料、税サ込み)
▲シングルルームは22平米、ベッド幅1400mm
8階の客室に入ります。(ベルサービスはなし)
シングルでも22平米を確保しているのでセミダブルベッドを置いても空間にはゆとりがあります。この広さでこの価格は魅了的だと思います。
ただ気になるのは質の問題。建設費を抑えたのか窓は小さく、段差の大きなバスルームなど安普請を窺わせる点がいくつか。カーペットもオフィス仕様のタイルカーペットらしく歩くと床面の硬さが膝を直撃します。
加えて2008年新築オープンとは思えない古めかしいインテリアも気になります。全体的に’70年代をしのばせます。せめてベッドをデュベ仕様にしておけばかなり印象が変わるんですが。
▲昭和チックなインテリア テレビには国賓待遇のテロリスト・・・・
このデスク周りの雰囲気など私がホテル屋稼業に手を染めた二十数年前のムードを色濃く漂わせています。でも、流行に捉われないインテリアに落ち着きを感じるという意見もあろうかと思います。どうぞお好みに合わせて。
ベッドの寝心地はお世辞にも良いとはいえませんでした。沈んでいくという感じでマットレスの軋みが気になりました。
▲新聞は地元紙北國新聞
このアームチェアも最近のホテルではあまり見かけないデザインですが、見かけによらず掛け心地は良好でした。
個人的にはシングルの場合面積が20平米を切る場合にはアームチェアを入れずにデスクチェアを充実させるべきと思っていますが、今回の客室は22平米ということでチェアとテーブルを入れても窮屈さは感じません。
▲ナイトテーブル
目覚まし時計は普通のアラームクロック。パネルにビルトインしたタイプは最近では見かけなくなりました。
▲特大のバスルーム
この部屋で文句なく評価できるのがバスルームです。このクラスのホテルのものとは思えない広さがあります。とりわけバスタブは身長176センチ強の私でもゆったりと足を伸ばせるゆとりのサイズでした。ただし、シャワーはモード切替のできないタイプ。
▲アメニティは平均的な品揃え
バスアメニティはというと一応必要なものは揃っているかなというラインナップ。
歯磨きセット、ヘアブラシ、剃刀、シャワーキャップ。ご婦人方には少々物足りないかもしれませんね。
▲客室階フロアプラン
さて、冒頭に記しました「駅の見える部屋」ですが、まずは避難経路図を見ながらこのホテルの客室ロケーションをご説明しましょう。
通路を挟んで下側に並んでいるのがシングルです。方向でいうと駅側になります。そして、右側が駅中心寄り。今回私がアサインされた部屋は赤い▲印の付いた下側右端の部屋。まさに最も駅に近い部屋です。
ちなみに客室は6~15階。禁煙フロアが高層階寄りに設定されているようです。
▲客室からの眺望(夜)
そして、その部屋からの眺望がこちら!
確かに駅が真正面に見えます。
ただし、金沢駅は雪国仕様の高架駅のためホームがすっぽりと屋根に覆われていて肝心の列車が見えません。そう、「駅が見える」とは即ち「列車が見える」という意味でもあったんですが、さすがにそこまでは理解されなかったようです。ホテル側は懸命に私のリクエストに応じてくれました。私が「列車の見える部屋」と的確にリクエストしなかったのが悪いんです。
▲客室からの眺望(朝)
こちらが一夜明けた朝の様子。駅がよく見えます。新幹線の乗り入れ部分がよくわかります。
金沢駅前バス景色は雅な色合いの北陸鉄道バスが主役ですが、西日本JRバスの姿も見えますね。右手の建物は金沢の人の流れを変えたといわれるファッションビル「フォーラス金沢」です。
今回、私は部屋からの眺望についてリクエストして失敗してしまいましたが、ホテルをご利用される際には是非希望条件を遠慮なくお聞かせいただければと思います。まともなホテルなら物理的、価格的に可能であれば極力希望を叶えてくれると思います。
ホテル金沢は大雑把にいうとシティホテル(ホテル日航金沢、ANAクラウンプラザ金沢など)といわゆる新型ビジネスホテル(ダイワロイネット、ドーミーインなど)の中間に位置するホテルです。価格的にも設備的にも。
「古都金沢に宿泊するけどビジネスホテルじゃ味気ない、でもシティホテルは予算的にオーバー」という際にはお薦めのホテルです。
ホテル金沢のHPは >>>コチラ