先日、大阪・難波のOCATバスターミナルを訪れました。
OCATバスターミナルは大阪・ミナミの中心難波にあり、南海、近鉄、阪神、地下鉄の難波駅と地下街を介してつながっている他、地階にはJR大和路線(JR難波駅)が乗り入れる一大ターミナルの一角に位置する大阪を代表するバスターミナルです。
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▲高層ビル群に囲まれたOCAT
OCATとはOsaka City Air Terminalを意味し文字どおり関西空港の都心ターミナルとして1996年に開設されました。当初はリムジンバスに加えJRの関空快速も乗り入れていましたが、微妙に難波の中心からずれた立地が災いしたのかCATとしての利用は伸び悩み、航空会社のチェックインカウンター、関空快速の乗り入れともに現在は廃止されております。
しかし、併設されている商業施設はテナントの入れ替わりがあるものの堅調に推移し、バスターミナルも阪神高速直結の立地が功を奏し次々にネットワークを拡大しているとのこと。当初の目論見から外れながらも独自に歩むOCATであります。
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▲1階からはIKEAのシャトルバスが
周囲を歩いているとこんなバスを見かけました。大正区に店舗を置くIKEAのシャトルバスのようです。西側のロータリーに発着しています。この部分はOCATバスターミナルとは無関係ですが、面白いバスなので紹介しておきましょう。事情によりこの後バスの写真は撮れませんでしたので。
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▲バスターミナルは2階です
それではエスカレータで2階に上がりバスターミナルを見てみましょう。
上の平面図のとおり出発8バース(うち3バースは貸切用)、到着2バースというJR大阪駅高速バスターミナルにも劣らない規模を誇ります。
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▲充実のネットワーク
発車標をご覧下さい。14:10~14:25の15分の間にこれだけのバスが出発していきます。加えて関空行が30分ヘッド、伊丹行が20分ヘッドで加わりますので凄い密度です。
行き先はここに表示されているだけで中部、南紀、中国、四国の各地へ。OCATのHPで数えるとネットワークは東北から九州のなんと32の都府県をカバーしています。長距離バスの老舗日本交通も大阪市内の拠点を梅田(阪急三番街)からOCATへシフトしているようです。
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▲発券カウンター付近
発券カウンターはその日本交通の他、近鉄、南海、JRが設置しています。
コンコースと車路はガラス壁で完全に仕切られており、乗降時以外にバスを間近に見ることはできません。車路が建物内にビルトインされているため排ガスから乗客を保護する必要があるからでしょう。お蔭でバスの写真は撮れませんが、バスに乗るまで空調の効いた空間で過ごすことができます。
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▲ホームドア
各乗車口には自動ドアが設けられ、先発便の案内が表示されています。バスが入線しても気付き難いのが難点です。放送に注意しておかないとうっかり乗り遅れるなんてことにも。
このOCATバスターミナルはその規模、乗り入れ便数ともに昨年リニューアルされたJR大阪駅高速バスターミナルに勝るとも劣らない日本有数のバスターミナルだと思います。
もう一つの特徴としてバス事業者ではなく公設(大阪市の第3セクター)のバスターミナルだという点。日本では珍しいケースではないでしょうか。
利用上の注意としては前述したように場所が難波の中心からずれているため各線難波駅からのアクセスに難があること。特に南海難波駅からはかなりの徒歩移動が必要です。歩くのが嫌な方はJR難波駅の利用をお勧めします。
また、スイスホテル南海大阪5階の「南海なんば高速バスターミナル」と混同しないよう注意が必要です。
さてさて、OCATバスターミナルから私が向かった先は? 4月に開設されたばかりの新規路線に乗りました!
この記事へのコメント
takechan
東京駅の日本橋口にも、朝見てると、各地からのバスが
ひっきりなしに到着してます。
まるたろう
そういえば、ここでは乗る前にバスの写真が撮れず、目的地に
降りてから撮った事を思い出しましたね。
ドラもん
サットン
長距離路線バスは一時期の新規路線ラッシュを経て現在は成熟期にあるようです。一方でいわゆるツアーバスが急成長を遂げましたが、規制が厳しくなりこちらも落ち着きつつあるようです。
とはいえ大都市圏では都心のターミナルのみならず郊外の駅前にも各地からのバスが発着しバス好きの目を楽しませてくれます。
サットン
このOCATターミナルは施設は充実しているものの構造上撮りバス泣かせの厄介な存在です。
私も今回到着後に撮影に勤しみました。
サットン
OCATは当初の目論見がはずれハコモノ行政の象徴のようにもいわれましたが、バス事業者には好評のようで新規乗り入れ、増便が相次いでいるようです。