レトロなおやじ、レトロに遊ぶ
というわけでとうとう九州に上陸したおっさん二人組であります。
▲門司港駅ではJR九州の近郊型車両がお出迎え
同行者であるおやじ2号からのリクエストに従って組み立てた今回の旅ですが、今日は「観光地に行ってご当地グルメを食べたい!」に応えます。なぜ、門司港なのか?それは次のリクエスト「ソニックに乗りたい!」を実現するにあたり好都合だからであります。レトロ地区をブラブラして名物焼カレーでも食べれば満足してくれるでしょう。
と実に安易に選択した門司港レトロですが・・・・・
▲かつての隆盛を伝える堂々たるプラットホーム
小倉からの電車の車内でも昨日今治で買ったジャコ天片手にビールをあおっているおやじ2号とともに門司港駅に降り立ちます。いやー何十年ぶりでしょう!学生時代、九州ワイド周遊券(古っ!)で旅していた私はこの場所で周遊券を紛失しカバンの中身をホームにぶちまけて探した苦い思い出の場所であります。・・・・・結局切符は時刻表の中に挟んでいました。
▲0哩記念碑
日曜日とあって多くの人が下車します。
ところで西日本パスは鹿児島本線博多ー門司港間は適用区間外となります。したがって改札口で着駅精算することになりますが、われわれ同様エリア外に飛び出して来る人が多いらしく改札口には「小倉からの乗り越し運賃¥270」と書かれた掲示が出ています。
なお、この点に関してはクレームが多いのか第2弾からは利用が認められています。
▲重要文化財門司港駅舎 大正3年の作品
コインロッカーに荷物を預け駅前に出ます。かつてのうらぶれた雰囲気は微塵も感じられません。見事に観光地として甦ったようです。駅舎外壁の傷みが少々気になりますが。
駅前広場には噴水も設けられ子供たちが水遊びに興じています。羨ましい・・・・・。
酔っぱらいのおやじ2号はというと観光客相手の人力車の客引き、いや営業担当のお兄さんと楽しそうに話しています。悪い予感がしたので距離をおいて他人のふりを決め込んでいましたが・・・・・。
▲おっさんコンビで乗るな!
結局こういうことに。
料金は時間制で10分間一人1500円とのこと。高いとは感じましたが、ものは試しと乗ってみました。サービスでこんな風に写真も撮ってくれますが、これがまた照れくさい。周囲から視線がビシビシ飛んできます。晒しものですな(笑)
▲人力車からの眺め
実際走り出してみると案外安定した乗り心地に驚きます。
それにしても気の毒なのは車夫のお兄さんです。ひとこと説明するたびに酔っぱらいおやじから2倍、3倍の突っ込みが入ります。ちなみに10分というのは実走行時間で説明時間は含まれませんので益々気の毒です。
▲車上から見た旧門司税関 明治45年築(平成6年修復)
さて、この人力車、地元が運営しているのかと思えばさにあらず。なんと京都・嵐山に本拠を置くえびす屋なる業界大手が経営しているとのこと。パンフレットを見ると北は小樽から南は湯布院まで全国8都市にネットワークを展開しているそうです。知らなかった。
▲国際友好記念図書館前で
ここでも建物の説明をしつつ記念写真を撮ってくれます。
この建物は北九州市の友好都市である中国・大連にあったものを模倣して建てたものだそうです。
中は資料室の他はレストラン、したがって歴史的意義はなさそうです。
▲とどめの動画
それでは門司港ホテルから国際友好記念図書館までの風景をお楽しみください。
なお、酔っぱらいのノイズが入っていますので音声は切っておいてください。
▲門司港レトロ展望台
人力車で目指したのはここ。門司港ハイマートなる故黒川紀章氏設計のタワーマンション31階にある展望台です。
人力車を玄関に横付けし車夫のお兄さんに丁重にお礼とお詫びを申し述べ展望台入口へ。ここで入場料300円を支払い専用エレベータで31階に向かいます。
▲関門海峡の眺め
エレベータを降りると地上103mからのパノラマが広がります。なかなかお見事!
滞在時間は約3時間を予定しており、まずは高い所から俯瞰して作戦を立てようとの魂胆でしたが、関門海峡の絶景に魅了されしばらく窓辺にへばり付き思わぬ長居となります。
▲関門橋
関門橋もばっちり見えます。
思えば瀬戸大橋、しまなみ海道と何かと橋に縁のある今回の旅であります。
▲門司港駅方面を望む
ど真ん中に門司港駅、手前には門司港ホテルが手に取るように見渡せます。
この展望フロアには喫茶カウンターもあり窓辺やテーブル席で寛ぐこともできます。私はアイスコーヒーをおやじ2号はまたしても生ビール・・・・。
▲門司港ホテルとブルーウイング門司
ダイナミックなパノラマを満喫し下界に降りるとまた2号に緊急事態が。幸い近くに門司港ホテルがありロビーめがけて駆け込んで行きました。ブライダルフェア開催中のところ失礼しました。
▲今回のベストショット
地上に降りてもレトロは楽しめます。イベントや大道芸人には人だかりができて活気があります。土産物を物色していてもなかなか面白い。ところが、またまた2号に一大事が!「財布がない!」。どうやら駅の待合室のテーブルに置いて来てしまったらしい。慌てて駅に戻りことなきを得ます。
そんなこんなで時間がありません。そろそろ焼きカレーで仕上げなければ。
▲ル・カフェの焼きカレー
駅周辺の店を何軒か覗きますが、あいにく日曜とあってか混雑しています。
なんとか入れたのが「ル・カフェ」なる英国風の店。ちょっとかわいらしい店内がおやじ二人組には不似合いですが、オーナーであるイギリス人のおじいちゃんが満席の店内を和ませています。もちろん味もばっちり!画像は一口食べた後で慌てて撮ったもの。失礼しました。
さあ、次のミッション「ソニックに乗る」を実行しなければ。駅へと急ぐヨレヨレおやじ二人でありました。
ということで適当に立ち寄った門司港レトロですが、中身の濃い内容となりました。そういえば九州鉄道記念館に行かなかったなあ・・・・・。
この記事へのコメント
のり
夜の到着ではありましたが、あの駅舎には感動いたしました。
ひとしきり駅舎を見物した後、門司港発の長崎行き夜行普通列車車中の人となりました。
まるたろう
い雰囲気が出ていますね。
九州に行く機会があれば、また寄りたいです。
あーちゃん&父
門司港…行ったことありません(^_^;)
なんか飛び出ててローカル線的イメージがありますがそんなことはないんですね!
行ってみたいなぁ\(^o^)/
manamana
二人で赤い毛氈にくるまって、かわいいですね。
ファジー
このタワーマンションは一般人でも展望台に登れるのが嬉しいですね。
サットン
私もかつて利用した時は九州内の夜行急行「かいもん」、「日南」の自由席確保のためでした。したがって昼間に訪れたのは初めてかもわかりません。その当時は人も少なく少し怖いムードが漂っていた気がします。
サットン
この駅は建物は変わりませんが、ムードはがらりと変わりましたね。レトロ地区の観光客が増えたせいでしょうが、喜ばしいことです。実際散策してみて人気の理由がわかりました。
サットン
門司ー門司巷間はダイヤ上はローカルっぽいんですが、観光客の利用が増えたようで以前とは比べられないほど華やかで賑やかなムードに変わっていました。博多との間にJR九州お得意のテーマ列車を走らせれば面白いんじゃないかな、と思いました。
サットン
まあ、とにかく朝っぱらから座れば酒でしたね、2号は(笑)
あの緋毛氈が照れくさいんですよね。スカートはいてるわけじゃなし、いらないと思うんですが。想定外の人力車初体験でした。
サットン
まあ、相手にも恵まれて?楽しい旅でした。
あのマンションの展望台は建築許可を取るための交換条件だった、という話を聞きました。こんなマンション珍しいですよね。
うたに
11枚目にある関門海峡の眺めの写真、対岸左側に見える塔は、下関の"海峡ゆめタワー"かな。友人とクモハ42に乗りに行ったとき、あそこに登ってふぐ食べたのは懐かしい思い出です。
"焼きカレー"って、初めて聞きます。おいしそうだな~。。すごく食べたい!
ホタルの館
京葉帝都
haru
注がれる視線が熱いですねっ 笑。
門司港駅は富士ぶさ乗車時に機関車付け替えでホームに
降りただけで改札を出たことがありませんっ
ステキな駅だし街もお散歩するのにいいですねぇ~
寝台がなくなっちゃってどうやって行けばいいのかわからない
ですけどっ^^; いつか降りてみたいと思います~
焼きカレーも食べてみたいしっ☆
サットン
11枚目というと携帯で撮った写真ですね(笑)。コンデジでも同じアングルで撮ったんですが、断然こっちの方がデキが良かったです。ちょうど海峡に白い航跡が見えるのも一因でしょうか。
対岸のタワーはおっしゃるとおり「海峡夢タワー」です。実は山口県庁に勤める友人から「門司港行くなら下関も」と資料をたっぷりもらったんですが、無理矢理捻じ込んだスケジュールなので無理でした。
焼きカレー、普通のカレーをオーブンで加熱したものらしく猫舌の私にはなかなかキツイメニューでしたが、美味でした。
サットン
「もじこう」の駅名標、JR九州デザインのものに取り換えられていたら興醒めでしょうね。駅員さんのユニフォームもレトロ調の特別なものでした。
サットン
駅そのものは変わらぬ佇まいを見せていましたが、随所に観光客を意識した演出が見られました。表示類や、駅員さんの制服など。
私も以前利用したのはいずれも夜行絡みだったと思います。学生時代のこの付近はさびれた倉庫街でしたから。
サットン
富士ぶさの機関車交換は門司駅ですね。門司港駅はそこから2駅入った終着駅です。最初は同行者を納得させるため無理に捻じ込んだ門司港でしたが、なかなか楽しかったです。一日いても飽きないかな。
人力車を見るおばさんたちの視線は熱いというより冷たかったような・・・・。
乗ってみるとなかなか快適でした。試してみるもんですね。
焼きカレー、カレー大好き人間の私には邪道かと思っていましたが、なかなか美味しい!駅周辺にはたくさんの焼きカレー屋さんがありますので当たり外れも多いと思います。
オヤジ№2
朝から晩まで飲んだくれって、旅にお酒は手放せません。
酒は世に連れ、世は酒に連れ、ともいいますし(言わないか)
基本2号は友人と旅行をすると、ついついヤジキタに
なってしまう性というか性癖と言うか…
典型的「旅の恥は…」なところがある悲しい日本人です。
一緒に同行した者ではありますが
次のepisodeが楽しみで楽しみで…
壱号、はよ書いてくださいな(笑)
好評ならseason2にいきまひょか(笑)
keroro
それも今日。
夏の旅、九州に行きたいのだけれど、
2日しか休みが取れないので悩んでいたところでした。。
ますます行きたくなったーーー。
schnitzer
何度行っても素敵な場所です。
今年も絶対立ち寄ります!
サットン
コメント欄にまでご登場いただき恐縮です。
今日も金沢で酒浸りですか?冷たいものの飲み過ぎにはご注意を。
わがままなリクエストをいただいたおかげでこんな荒唐無稽な旅ができました。心から感謝いたします(笑)
サットン
それはそれは絶妙のタイミングですね(笑)
こうなれば行くしかないでしょう!今シーズンはムーンライト九州も運転されないようなので2日間なら博多行高速バスしかないですかね。
ターゲットを門司港と下関に絞っていかがですか?
haru
ずっと同じ駅だと思い込んでいましたぁっっはっはっ(恥っ)
サットン
夏風邪はもう大丈夫ですか?
門司港駅、昼間に訪れたのは今回が初めてだと思うんですが、
十分楽しめました。門司からのアプローチも海峡の様子が覗える
独特の車窓でした。
鉄道資料館は完全に見落としてしまいましたが。
サットン
もー、haruさんともあろうお方が!
門司駅で降りても2階建ての無愛想な駅舎しかありませんよ。
am/pmが入ってますけど。
ラジオネームFAM
この間、鎌倉に行ったとき、JR・江ノ電鎌倉駅付近に人力車が止まっていて「いつでもいいから、また乗りに来てね。」と声かけられました。
一緒に乗ってくれる人ができたら、乗りに行きたいですね。
undo
人力車、いろんな観光地で見かけますがまだ乗ったことないです。風を切って走ってて気持ちよさそうですね。
サットン
今回お世話になった人力車のえびす屋さん、パンフレットによると鎌倉でも営業しているようです。
今回は幸いにも一緒に乗ってくれる人に恵まれました?(笑)
サットン
季節が冬ならおやじ2号は確実にフグをリクエストして来たでしょう。今回もフグ食べさせろって言ってましたが、季節外れと一蹴しました。
人力車、是非一度お試しを!風を切るというより酔っぱらいの汗臭ささの方が勝ってました。